今回は、
【考察】トレードを成功へ導くパーソナリティという内容で
記事を書かせていただきます。
私の結論としては、誰しもが、
と考えております。
トレードに出会う前ではありますが、私自身はこれまで15年以上、
人格・性格改善取り組んできました。
その経験を踏まえ、トレードにおいても効果的であると思われる、
パーソナリティ改善方法について、考察していければと思っております。
今回の記事では、詳細な方法まで記載すると、記事が長くなりすぎてしまうため
概要について簡単に触れるのみとさせていただきます。
※手法やトレード知識ではなく、それを正しく発揮できる「パーソナリティ」に焦点を当てた考察となります。
トレーダーが注目すべきパーソナリティ構成要素
人のパーソナリティ(人格)を構成する要素に対し、様々な分類や意見があります。
その中でも、特にトレーダーにおいては、以下3つの要素に着目するのが良いと考えております。
それぞれ、トレードにおいてどのように影響するのか、なぜここに着目するのかを、見ていきたいと思います。
気質
気質とは、個人が持っている性質のことです。基本的な性格と言ってもいいでしょう。
ここでは、心理学で一番信ぴょう性が高いと言われている「ビッグファイブ理論」を用いて、この気質についてお話したいと思います。
「ビッグファイブ理論」では、
人間の性格は5つの要素で構成されるとされています。(※1)
そのうち、トレードにおいては、「誠実性」「神経症傾向」の2つが、特に重要な要素と考えております。
また併せて、心の回復力(レジリエンス)も、「気質」として語っていきたいと思います。レジリエンスとは、物事が上手く行かないときに、それをバネにして成功体験へと変換する力のことを指します。
トレーダーは、主にこれら3要素について、効果的とされる改善・向上方法を取り組まれると、良いのではないかと考えております。
エゴ(=執着心)
エゴとは、誰もが自然に持ち合わせるもので、
言葉の定義が難しいですが、「執着心」とも言い換えられると思います。
以下のようなものが、エゴから生まれる一般的な思考・感情です。
欲
「より豊かになりたい」「お金を稼いで満足したい」「繁栄したい」といった考え。
人間なら本能的に持つ、当たり前の普通の感情です。
欲は、それ自体を否定するのではなく、
逆に受け入れ、うまく付き合っていくことが大切だと思われます。
思い込み
「こうなるはず」「こうでなければならない」という思い込み。バイアスとも言います。
もしくは「自分はここまでしかできない」「これが限界」といった限定する考え。メンタルブロックとも言います。
誰しもが、バイアス、メンタルブロックを持ち、自分では気づきにくいものです。
まずは自分が思い込みを持っていることに気が付き(認知)、気づいた時点で思い込みを外していくことが有効かと思われます。
恐怖心
恐怖心は人間誰しもが(人間だけでなく動物も)、生存するために持っている本能的な感情です。
しかし、トレードにおいては、恐怖心により感情が揺さぶられると、正常な判断ができないという状況に陥ります。
恐怖心は、脳の偏桃体を縮小させ、働きを抑制することで軽減することができ、冷静さを保つことができることが明らかになっています。(※2)
怒り
怒りも、恐怖心と併せて、人間の原始的な感情の一つです。
トレード中にムキになる、カッとなるのは、とても自然なことだと言えます。
しかし、本能に従って怒りに振り回されていては、望ましい結果は得られません。
心理学では、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」という
心理トレーニングが、有効とされています。
「エゴ」から生まれるこれらの思考・感情は、本能的なものです。
放っておけば、自然とトレードにおいて、マイナスに作用する要素ばかりです。
これらに対し、効果的とされる改善方法に、取り組み続けるのが良いと考えます。
トラウマから形成される人格要素
読み進める前に【閲覧注意】
この項目では、トラウマ(身に危険を感じるような出来事)から形成される人格要素について触れていきます。主に、幼少期の経験などが、影響する部分が大きいと言われています。そこから形成された性格を改善するには、過去の嫌な経験と向き合わなければならなかったりします。そのため、まだ克服できていないという場合、読み進めるのが怖い、と感じる方もいるかもしれません。
しかし、ここは見ないようにするより、向き合って克服していくことを筆者としては提案したいと考えています。もしくは、克服できないのであれば、「トレードをやらない」のがベターと考えています。
なぜならば、トラウマからくるマイナス要素は、トレードを行う人にとって、「地雷」と表現しても良いくらい、悪影響をもたらすものだと考えるからです。この「地雷」を抱え続けながらトレードを続けることは、いずれ良くない結果をもたらす可能性が懸念されます。幼少期・過去の好ましくない経験など、向き合うのは辛いことですが、向き合っていくことで、トレードや人生そのものにおいて、よりよい行動が出来るようになると思い、記載していければと思っております。
(筆者自身も、克服を試みてまいりました。もし、克服する前の自分がトレードを行っていたら・・・と想像すると、危険要素満載のトレードとなり、案の定、地雷を爆発させてしまっていたことと思います。望ましくない結果となっていることが、想像に容易く、この点に課題を抱えている方は、クリアしている状態を目指すのがベストと考えております)
過去の嫌なことを思い出したり、まだ向き合う勇気がない、という場合は、無理に読み進めず、目次に戻って飛ばしていただければと思います。そして、読めるタイミングになったら読むという位置づけで捉えていただくことを推奨いたします。
もしも、自分が該当しているかもしれない、と思われた方は、この記事が向き合うきっかけになっていただければ幸いです。
さて、より良いトレードを行う上で、改善に取り組むと良い点、注目すべき要素としては、以下が挙げられると思います。
適正でない承認欲求(強すぎる問題)
適切な範囲内の承認欲求はむしろ必要ですが、強すぎるのは問題です。幼少期に家庭内で親に認めてもらう経験が少なかった場合などに、何を頑張っても自分を認められない、といった自尊心の低さが幼少期より刷り込まれ、それが大人になって強すぎる承認欲求として現れることがあります。トレードにおいては、他人に認められるために、無謀なトレードを行う、といったケースが挙げられます。こういった強すぎる承認欲求は、本人を精神的に苦しめるだけではなく、金銭面でもダメージを与える可能性があり、改善に取り組まれる方が良い結果をもたらすと考えます。
依存的傾向の強い性格
愛情不足・機能不全家族とされる家庭で育った場合、心理学では、以下のような特定の物に依存的になりやすい傾向があるとされています。
トレードはやり方よっては、ギャンブルのようになってしまいますが、依存的傾向が強いと、その傾向はさらに強まることと思います。ギャンブルのようなトレードが、なかなか止められずに困っている、という場合、根底にこの依存的傾向を抱えているケースも考えられます。それに気づき、克服するのが大切なのではないか、と考えております。
大きなリスクを取りやすい性格
子供時代に受けたショック、トラウマにより、成長後に大きなリスクを取りやすい性格になるという研究結果があります。金銭的な刺激を受けた際、脳の報酬系物質が、過剰に出てしまい、リスクを過大にとりやすい傾向がでるという研究結果がでています。(※4)
改善方法
それぞれの項目について、共通していることは「思考に特定のクセ」が付いてしまっていることです。このクセを、心理学では「認知のゆがみ」とも言います。過去に受けたトラウマ等の影響で、物事に対し、偏った考え方をしてしまうことです。
1つずつ、効果的な対処方法について、記載していきたいですが、長くなりそうなため、また別の機会に記事を作成できれば考えております。
ルールを守りたい、衝動を抑えたい、という場合は以下の記事が参考になるかもしれません。よろしければご覧になってみてください。
「パーソナリティは変えられる」と言える理由
「性格なんてそう簡単に変えられない」といった意見もあるかと思います。
ですが、人間の性格は、心理学、サイエンス、認知行動療法など
様々な方法を駆使すれば、変えられる可能性があるという意見も多く、筆者もそう思います。
パーソナリティ改善は「技術」
また、パーソナリティ、性格の改善は、「頑張ればなんとかなる」という精神論ではなく、「技術」だと思います。
で、変わってくるということです。
筆者の体験談
現に、筆者は学生時代より、不登校で苦しんでいたりしましたが、現在に至るまで性格改善に取り組み、ワーキングマザーとして子育てをしながら一般企業に勤め、社会生活を送ることができるレベルにまで、なんとか到達できたと思っております。
その経験から、「性格を変えてきた」「性格は変えられる」ことを、身を持ってお伝えしたいと思っております。
パーソナリティを俯瞰して、全体のバランスを整えることが大切
上記に上げた項目「気質」「エゴ」「トラウマから形成される性格要素」のうち、どれか1つの課題だけに当てはまるわけではなく、複合的に絡んでいる事が普通かと思います。
改善に取り組みたいと考えていらっしゃる方は、ご自身の性格を俯瞰し、全体をバランスよく整えることを意識して、改善に取り組まれることが大切かと思います。
【注意点】一度克服したはずの課題に何度も引き戻されるのがトレード
また、課題を克服したと思っても、その過程で、何度も何度もまた同じ課題に向き合わされることがあります。
例えば、自尊心の低かった状態から克服し、社会生活を送る上では問題ないレベルにまで自尊心は回復していたとします。
しかし、トレードを行なっていると、回復していたと思われる自尊心が、何度も何度も試されるのです。
これを、私は「引き戻し現象」と呼びたいと思います。
(心理学やサイエンスで、この引き戻し現象について語った内容がなかなか見つからず、根拠とともに立証はできないため、あくまでも、私自身が、感じていることとして、捉えていただけますと幸いです。)
なぜ一度克服したと思っていた課題に対して、引き戻し現象が起きるのか?
それは、トレードという行為そのものが、感情を揺さぶるものであり、克服したはずのことが再度引き起こされる、試される「トリガー」(引き金)が多すぎるからです。
よって、「私は克服したから、もう何も問題ない」「改善にこれ以上取り組む必要はない」と考えるよりは、
今後も何度もそのトリガーに出くわし、試されても、
自分自身がそこへ引っ張られないよう
「自己コントロール」を永遠にしていく必要があると考えています。
【補足】日本人が持ちやすい、トレードの成功を阻害する要因
日本人は、遺伝子的に、「世界で最も不安になりやすい」と言われており、
4人に1人が人生において、強い不安、精神的な不調を経験するといわれています。(※5)
楽天的なラテン系のポジティブなイメージの民族と比べると、
日本人が、ネガティブ気味なのはイメージしやすいでしょう。
また、遺伝子的な要素以外に、
社会構造、例えば教育、企業風潮、社会通念上の観点からも、
自尊心の低さ、心の回復力が養われないといった問題を抱えやすいものと思われます。
また、世界に比べマネーリテラシー教育も遅れていることも、負けやすい要素の1つかもしれませんね。
(逆に、ユダヤ人は、幼い頃からの教育方針、社会通念、マネーリテラシー等の観点から投資で成功しやすい人種だとも言われていますね。興味深いです)
ちょっと話がずれて広がってしまうのと、ここまでの記事を読みたいという方はあまりいないと思いますので、詳細は省きます(笑)
私が言及したい内容としては、
ものと思われます。
トレードを成功させたいという場合、パーソナリティ要素も、改善できる部分は改善に取り組むことが非常に大切になると考えています。
ご興味のある方は、私と一緒に取り組んでいただけると嬉しいです!
まとめ
最後に、本記事に記載した内容をまとめた図を掲載いたします。

以上、「トレードを成功に導くパーソナリティ」についての考察でございました。
まとめますと、
これらに対し、
を駆使して、取り組み続けることが、
トレードに最適なパーソナリティを作り上げていくことに繋がる、と考えております。
※本記事に、それらの方法論まで盛り込むと、すごい文字数になってしまい、大変読みにくくなってしまいますので、今回は、さらっと触れた内容ばかりになってしまいました。ご容赦くださると幸いです。
私は絶賛、パーソナリティ改善中の身ですが、同じように改善したい!と思われている方、
ぜひ一緒に、トレードで勝てる性格を作っていけると嬉しいです。
今後も、様々な観点から、
「トレードを成功させるパーソナリティを作るための云々・・・」みたいな記事を
書いていきたいと考えています。
趣味の一環のようなもので、更新頻度はゆっくりでございますが、
ご興味ある方は、どうぞ、今後もお付き合いくださると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考文献
(※1)小 塩 真 司(2012) 日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)作成の試み
(※2)マサチューセッツ総合病院 Britta K. Hölzelらによる実験(2010)Stress reduction correlates with structural changes in the amygdala
(※3)Benjamin Hardy Ph.D.(2020) New Research Shows 2-Week Intervention May Change Personality
(※4)Rasmus M. Birnらによる研究(2017)Early childhood stress exposure, reward pathways, and adult decision making
(※5)出典 アンデシュ・ハンセン(2020) スマホ脳