こんにちは。
今回は、【前頭前野を味方に付けろ!】トレードルールを守れる脳
という内容で記事を書かせていただきます。
トレードをしている方なら、トレードルールを守り切れず、悔しい思いをした経験を、誰しもが持っているのではないかと思います。
※ここでいうルールとは、エントリー判断~決済までの一連の流れにおける、判断軸、基準ことを指しています。
機械やアルゴリズムではない、生身の人間ですから、本当の意味でシステマチックにルールを守ったトレードを行うには、限界があるのかなと思います。
その中で、では機械にはさすがに勝てないとしても、どうやったらもっとルールを守れるようになるのだろう?と考えてみました。
今回は、そう考えるヒントとなった、全米ベストセラー書籍『成功する子 失敗する子」(ポール・タフ著)から、少し言葉をお借りしつつ、考察していきたいと思います。
【前頭前野の役割】なぜルールが機能するか
作ったトレードルールが機能するには、脳の「前頭前野」が働いてくれる必要があるみたいです。
前頭前野(=前頭前皮質とも呼ばれる)は、人間の行動・感情のコントロール、抑制をしてくれている部位と言われています。

以下、Wikipediaより
(引用)
この脳領域の基本的な活動は、自身の内的ゴールに従って、考えや行動を編成することにあると考えられる。
前頭前皮質による機能を表す最も典型的な用語として、実行機能 (executive function) がある。実行機能は対立する考えを区別する能力の他、現在の行動によってどのような未来の結果が生じるかを決定する能力、確定したゴールへの行動、成果の予測、行動に基づく期待、社会的な”コントロール” (もし行ってしまったら、社会的に容認できないような結果を引き起こすような衝動を抑制する能力)に関係している。
「前頭前皮質」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E9%A0%AD%E5%89%8D%E7%9A%AE%E8%B3%AA)
最終更新日時:2022年3月5日 (土) 20:58(日本時間)
アクセス日時:2022年9月12日 (月) 11:57(日本時間)
なんだか難しいことが書いてありますが、かみ砕いて言うと、前頭前野は、頭の中で、相反する二つの考えが浮かんだ時
例えば、
といった対立する考えを、衝動性を抑え、適切に判断するためのコントロールをしてくれている、ということです。
ルールが守れない要因
では、逆にルールが守れないというのは、どんな時なのでしょうか。
トレードルールが守れていない(=規律あるトレードができていない)とき、
前頭前野の感情コントロールが、上手く働いてくれていない、ということが考えられます。
前頭前野がコントロールしてくれるはずの、感情(恐怖心、不安、衝動)などが抑えられず、優勢になってしまっているのです。
これらの感情に支配されているときは、脳の恐怖を感じる「偏桃体」という部位が優勢になっていると言われています。
前頭前野は、この「偏桃体」の働きを抑制し、恐怖心や不安感、衝動を軽減させ、感情を安定させてくれます。
つまり、いかに前頭前野の感情コントロール力を最大限に発揮させられるか?(=前頭前野を味方につける!)が、ルールを守るカギとなってきそうです。
前頭前野を味方につける方法①【検証】
それでは、前頭前野を味方につける方法の1つ目として、
筆者としては、【検証】を挙げたいと思います。
トレードルール(手法・エントリールール全般)がいくら優秀で機能するものであったとしても、
それをトレーダー本人が、最後まで、守り切るためには、
「このルールは有効なのだ」と、
感情がコントロールできるレベルまで【深く】理解している必要があると思います。
そのトレードルールを無意識レベルで「信頼」すること
感情がコントロールできるレベル(=前頭前野が上手く機能するレベル)まで深く理解するとは、
【無意識レベル】で理解する、ということなのではないかと思います。
また、記憶には一時的に覚えているだけの「短期記憶」と、長年経っても忘れない程、記憶に刻まれている「長期記憶」がありますが、トレードにおいても、必要な情報を「長期記憶」に置き換えていくことが重要だと考えています。
いくら、「このルールが良い」と、浅い理解の状態で分かっていても、実際に自分の大切なお金をトレード資金として使うと、感情では、恐怖を感じるものかと思います。
これは、トレードを行ったことがあるなら、誰しも感覚的にわかるのではないかと思います。
筆者は「感情コントロールができるレベル、つまり無意志レベルで、そのトレードルールを信頼しきれている」
という状態を目指すのが良い、と考えました。
では、
「無意識レベルでトレードルールを信頼するために」
「一時的に覚えていただけのトレード根拠を、長期記憶に置き替えていくために」
トレーダーはどうしたらよいのでしょう。
その方法が、「検証」なのではないかと思います。
検証は、「心配事を極力排除する」作業であり、心配事が排除されていれば、偏桃体から発せられる恐怖心等の感情よりも、前頭前野の感情コントロール力が優勢になってくれるのだと思います。
無意識レベルで理解する→反射的に働くようになる
ここまでの内容で、感情コントロールができるくらい、無意識レベルでルール信頼することが、ルールを守り切るには大切だとお伝えしました。
脳細胞に叩き込むっていうイメージですかね。笑
筆者も絶賛、検証検証で脳細胞に、トレード根拠やルールを叩き込んでいる最中ですが
それを繰り返していくと、
最初はとてもゆっくりでしか判断できないものが、だんだん早くなっていくのを実感します。
早くなっていくという事、これはまさに「反射的に」、そのルールが働くようになっているという感覚です。
ここで、冒頭でご紹介した書籍の引用文をご紹介させていただきます。
(引用)ポール・タフ(2013)『成功する子失敗する子』訳 高山真由美 pp.151
(前略)なぜルールが機能するかについては神経生物学上の理由がある。(中略)ルールをつくると前頭前皮質を味方につけることができる。つまり、本能に突き動かされて反射的に働く脳の部位に対抗できる。ルールは意志力とおなじものではない、(中略)ルールはメタ認知を利用した意志力の代用品である。(中略)ルールはやがて欲求とおなじくらい反射的に働くようになる。
・・・なんだか深いことが書いてありますが、
この一文は、
生活習慣・ルールを守れない子供が、どうしたら守っていけるのか、という問題に対し、
認知行動療法を用いて、指導を行っている専門家が、上記の結論を導き出しているのです。
「ルールはやがて欲求とおなじくらい反射的に働くようになる。」
これを見て、今自分がやっている検証と照らし合わせ、「なるほど」と思ったのです。
トレードにおいて、勝てるようになっている方は、自分が持っているルールを反復反復で練習することで、それが反射的にできるようになっていると思うのです。
多くの有名なトレーダーの方も、やはり、この道を避けて通っている方はいないように思います。
いま、常勝トレーダーと言われる方は、
前頭前野が、感情がコントロールできるレベル(=無意識レベル)まで、
反復反復で、自身の記憶にトレードルールを刻み込めている。
(=前頭前野の機能をうまく味方につけられている)
と言えるのかなと思ったのです。
頭で考えるというより、反復練習して、細胞に覚えこませるようで、
まるでスポーツですね。脳みそのスポーツです(笑)
効果的な検証方法【アウトプット式学習】
検証をする際、心理学の観点から、人が物事を学習する際に、インプット型学習よりも、付けた知識をアウトプット(人に伝えたり、言語化してみたり)することに比重を置くと脳への定着がよいと言われています。
そのため、何かに記録を取ったりすると、効率的だと言えます。スクショを撮ったり、ノートやブログに書いたり、人に話してみたりして、といった自分のライフスタイルに合う方法で、脳を働かせて上げると良いかと思います。
前頭前野を味方につける方法②【マインドフルネス瞑想】
マインドフルネス瞑想が脳に良いという事は、昨今、多くの方に知られているかと思います。
筆者も、瞑想大好きマンの一人です。
本記事に記載すると長くなりそうなので、機会があれば書ければなと思っています。
まとめ
今回は、トレードルールを守るためには、前頭前野を味方につけるのが大事、というお話と、前頭前野を味方につける方法として、主に『検証』を挙げさせていただきました。
どうでもいいことですが、この記事を書いた理由は、自分への「検証せいよ~」という呼びかけのためです・・・(笑)
あとは、冒頭にご紹介した本がとても面白かったので、それをご紹介したいという意図が大きく、なんだかまとまりのない記事になってしまいました。。。読んでくださった方へ、何となくでも、伝わっていれば嬉しいです。
以上になります。
トレードでコツコツと勝てるようになれるよう、一緒に頑張りましょう~٩( ‘ω’ )و
最後までお読みいただき、ありがとうございました。